2012年10月31日水曜日

チキン・マサラの仕込み

昨日は朝から忙しい一日でした。
まず、大量の買い出し、そして仕込み。
友人のお父様が亡くなられ、そのお参りに行き、仕込んだカレーを差し入れに砺波市太田へ走ります。

そして南砺を一巡りし福野駅前で昼食を頂き、砺波太田住吉神社で奉納される太田獅子舞を見物しました。
太田獅子舞への差し入れは、世話になっている友人への労いですが、はたしてうちのインド式カレーが受け入れてもらえるか少し心配です。
嫌なら残してもらえばいいやって感じで一式預けてきました。

獅子舞は風雨に見舞われましたが、踊り手は物ともせずに頑張ります。
見ていて感動すら覚えました。
びしょ濡れになりながら見終わると寒くてたまらず、家に帰ったらクタクタ。
夕ごはんを食べるとバタンキュー、お陰でこんな時間に起きて書いてます(笑)

カレーですが、30人前でチリペッパー小さじ5杯と辛さ極力控え目ですが、寒かったし天狗役のお子様は汗だくで美味しく召し上がられたことでしょう(笑)
最近の若い方達は飲むより食べるのではと思っての差し入れでしたがどうだったのかな~。

 
せっかくなので30人前の調理手順を書いてみます。
まず買い出してきた玉葱10個をカットすることから始まります。
早く綺麗に炒めるため厚さを均一に揃えるのがコツです。

大きなボール山盛りの玉葱を横目に、大鍋にサラダオイルとギーを温めます。
次にホールスパイスを入れますが、ここでは「ジャー!!」と派手に音が出るような炒め方は厳禁。
火を止めて入れるくらいの気持ちで優しく炒めます。

仕込み量が多くなるほどスパイス量を減らすのですが、これには慣れが必要です。
少なければ香りが足りず、多ければ粉っぽくなる。
ここがスパイスの不思議なんですね。
ちなみに、ご家庭では多くても5~6人前ですからレシピどおりで問題ありませんが気持ち少なめにすると見違えるほど美味しくなると思います。

スパイスの良い香りが漂ってきたら玉葱を全部投入!
ここで火加減を調節します。
玉葱の水分を出し切り、旨みだけを凝縮しつつ、焦がさず全体を均一な黄金色に仕上げる。
ここがカレーのすべてと言っても過言ではありません。



ボール一杯山盛りの玉葱がぺたんこになるまで炒まると、完成の証であるチリチリといい音がしてきます。
ここでニンニク、生姜、青唐辛子を加えます。
いい香りがしたらホールトマトを加えザクっと炒めます。
全体が混ざっていい色になればパウダースパイスを投入します。
入れる順番があるので注意しましょう。

ザクっと混ぜて鍋底に焦げ付く感じになれば鶏肉を入れグレービーと混ぜ込みながら炒めます。
この状態、一言で言うとドライな鶏肉のスパイス炒め的な感じです。
焦げ付きそうなら少量の水を加え塩で荒々の味付けをします。

水加減は、マグマが噴出するような、グツグツ、ボフボフ音がする程度の濃度を保ちます。
濃度を調整しつつ4~5分煮込んだら一旦鍋を火から外し、最後の仕上げカスリメティ、ガラムマサラを投入します。
市販品のガラムマサラは辛味が入りお子様にはきついので、辛味を抜いて自家調整したものを使います。
全てが入ったところで塩加減を調整し5分ほど煮込めば完成です。
ここまで玉葱をカットするところから始めて1時間半立ちっぱなしで鍋から目を離さずの立ち仕事ですから少々疲れました。
二種類作る場合、同時並行的に思われるかもしれませんが、一つを仕上げてから次を作るので倍の時間が掛かります。
そうなると3時間付きっきり、結構大変です。



完成したカレーは、グレイビーがどろりとした、いわゆるマサラという状態です。
ですから料理の名前は、「チキン・マサラ」となります。
チキン・マサラと一口で言いますが、作り方も色々。
ココナツミルクが入るもの、生クリームが入るもの、カシューナッツが入るもの。
水分が多くシャバシャバのチキン・マサラもあります。

当店ではわかりやすいように、水分が少ないものは「マサラ」、多いものを「カレー」と呼んでいます。
水分が多くても味付けはあくまで塩のみなのですから、ダシやコンソメなどが入るスープカレーではありません。
となると野菜カレーは?となると思いますが、当然野菜とスパイスと塩のみの味となります。
本当にこれで味が出るの?怪しいですね~(笑)

野菜などから出る旨みを引き立てるスパイスを使うことでちゃんと美味しいカレーに成るのです。
豆のカレーなども豆が大量に、というかほぼ全部が豆なので味がマメマメしいと思われますがそうでもないのです。
少量使う玉葱とスパイスをテンパリングすることで良い香りと味付けになるのです。

また、チキンに限らずチャナ・マサラの場合、作ってから時間が経ち冷えると水分が取られ濃度が上がります。
温めながら若干の水を足すのが美味しく頂くコツですね。

こんなこと書いてるとインドで頂いた緑豆のカレーを思い出します。
目からうろこ、とても美味しくてたまりませんでした。
最近その味を出そうとガンバッています。
完成した暁にはご報告したいと思いますのでお楽しみに。

今回は長文になりましたがお付き合いありがとうございましたm(_ _)m

2012年10月23日火曜日

北インド風ヨーグルトチキンカレー

今日は初めて骨付き肉を使ってみました。
骨付き肉は高い割に肉が少なく割高感が否めないのですが、一般にはダシが出て美味しいといいます。
でも、正直なところスパイスを活かすスピード勝負のインドカレーでは、手で食べるところはワイルドで良いんですけど、骨無し肉のほうが美味しいように思います。

味はヨーグルトを多目に入れてるのでちょっと柔らかな感じで、辛味はブラックペッパーでピリリと、かといって辛過ぎ無い程度に、カシアで甘い香りをちょこっと隠し味にしてみました。
スパイスもとても少なく、ほんとにビックリするくらいの量しか使っていません。

手羽元は丁寧に皮を取って、洗った上で柔らかく食べられるように隠し包丁を入れています。
正直骨付き肉は食べるのが面倒ですし、筋や軟骨など色々なモノが見えて気持ち悪いって方も多いんです。
食わず嫌いはダメってことで今回挑戦しましたが、冒頭でも書いたとおりやっぱりあまりメリット感じませんでした。
そういうことで、味付けはいつも通り野菜、スパイス、塩を味の柱とし、オイルもギリギリ少な目でヘルシーに。
濃い味付けがお好みの方には物足りないかもしれませんが、本格インドカレーということで是非一度召し上がってみられてはいかがでしょう。

ケータリングサービス、出張販売、B.Cマウンテンポーターサービスは是非「らくう」までご依頼ください。ご相談、見積依頼お待ちしております。



KariDATA
  • spice:クミンシード、グリーンカルダモンホール、クローブホール、ベイリーフ、ブラックペッパーホール、コリアンダー、ターメリック、シナモンホール、カイエンペッパー、カスリメティ、自家製ガラムマサラ
  • meat:骨付き手羽元
  • yasai:玉ねぎ、カットトマト
  • seasoning:大蒜、生姜、塩、シシトウ、三つ葉、プレーンヨーグルト
  • other:サラダオイル、ココナツギー、
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Address:富山県高岡市本町3-36
Karishop:らくう(LACUU)
E-MAIL:taki@p2.tcnet.ne.jp
TEL:0766.26.2057

2012年10月17日水曜日

鱸のサーグマサラ北インド風

昨日食材担当者が釣ってきた鱸(スズキ)を使ったカレーを作りました。
タマリンドが入りますが基本的にはマサラタイプの北インド風に仕上げています。
色を見て頂くとわかるように、安かったのでサーグ(ほうれん草)をペーストにして入れました。

水の代わりに豆乳を入れてマイルド感を出しつつも青唐辛子でピリリと刺激的な味わいに食が進みます。
ご飯はバスマティ米にターメリックなど数種類のスパイスを入れて硬めに炊きあげましたよ。
久々にインドの風を感じる一品でした。
このカレー、今晩ケータリングサービスを委託くださったT様にサービスとして、少しですがお出しする予定です。

ケータリングサービス、出張販売、B.Cマウンテンポーターサービスは是非「らくう」までご依頼ください。ご相談お待ちしております。

 
KariDATA
  • spice:クミンシード、グリーンカルダモン、ワイルドカルダモン、クローブ、ベイリーフ、コリアンダー、ターメリック、シナモン、カイエンペッパー、カスリメティ、自家製ガラムマサラ
  • meat:鱸
  • yasai:玉ねぎ、カットトマト
  • seasoning:大蒜、生姜、塩、たかの爪、生青唐辛子、タマリンドペースト
  • other:サラダオイル、ココナツギー、豆乳
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